UNDERWATER HOCKEY
2つのチームに分かれてプールの底で、
パックをゴールにどれだけ入れられるかを競うスポーツです。
ビーフィンを履いて、プールの両端にゴールを据えて、小型の団扇の様なスティックで
ゴム製のパッドを運びあいゴールするというゲームです。
息を止めている時間だけしかプレーができないので、息止め能力が要求されます。
しかし、水深が浅く、足の立つところでも練習できる為、世界では急激に競技者人口が増えています。
2年に一度世界選手権が開催されています。
水中ホッケーのガイドライン
水中マスク、シュノーケル、フィンを身に付けた6人の選手が1チームとなり、水の中を泳いだり潜ったりして、木製のスティックを使い、水底にあるパックを奪い合いながら、相手ゴールにパックを入れあうスポーツです。
楽しみながらフィンワークやシュノーケリングといった潜水の基本技術が向上することはもちろん、水中での運動のため、運動効果も得られやすく、泳力や基礎体力、心肺機能、水中感覚の向上などが期待されます。
ゲームの特徴
- 水中という3次元的な空間で行われるため、敵が上からも攻撃してきます。
- 水中なので声掛けができません。(チームプレーが難しい)
- 呼吸が制限されるため、個人プレーに限界があります。
- マスクにより視界が狭く、水中というフィールドから敵味方の判断が難しくなります。
身につける装備
- マスク&シュノーケル
- ゴーグルは導入としては有効ですが、息継ぎの際に不利になります。
- フィン
- ビーツタイプのラバーフィンが主流です。
- キャップ
- イヤープロテクターの着いた水球用を使用します。
- グローブ
- 手を保護するために必要です。ダイビング用でも可能です。
※弁付きのシュノーケルが使いやすいです。キャップはチームの識別用、フィンが無いとゲームにスピード感が出ません。グローブはなくても構いませんが、指に小さな傷がつきやすいです。
必要な用具
- スティック
- 木製で長さ35cm、幅10cm、高さ5cm以内であれば形式のデザインは自由です。
- パック
- 鉛をプラスティックやゴムでコーティングしてあり、重さは約1.3kg、直径は約8cm、厚さは約3cmほどです。
- ゴール
- 世界の規定は幅3mですが、持ち運びや保管に不便なので日本では規定のものよりはるかに短い1mサイズを使用して、まずは競技人口の普及に努めています。
- ゴング
- 水中でのシグナルとして金属製で筒状のものをたたいて知らせます。水中スピーカーによるブザーが準備できればより環境は良くなります。
※用具は現在日本では市販されていません。インターネットによる海外製品の購入となります。
チームの識別
白と黒を基本として、キャップの色、スティックの色で識別します。可能であれば水着の色も同系色で統一します。
ゲームエリア
縦21m〜25m、幅12m〜15mで最低300㎡の広さとし、深さは2m〜3.65mとします。イメージとしては可動床調節付の25m×6コースのプールが理想です。
※正式な深さで行うためには相当の熟練を要します。レベルに合った無理のない広さ・深さそして人数を決めて行いましょう。まずは25mプールの半面の広さから始めるとよいでしょう。
基本的なルール
人数
プレーヤーは6人の選手と交代要員として4人、合わせて10人が登録されます。ゴールキーパーの規定はなく、攻守の役割はチームの戦術により決められます。
※広さに応じた人数の設定をして楽しんでください。(5人くらいが基本です)
時間
15分ハーフ、間に3分の休憩及びエンドの交代があります。
※技能レベルに応じた時間設定をして楽しんでください。(7分1ゲーム制や3点先取制でも充分楽しめます)
スタートの仕方
エンドラインに片手を掛けて、足を壁につけた姿勢で並び、審判のゴング合図で中央水底にあるパックを取りに行くことによって始まります。(センターパック)
ゴール
相手ゴールにパックが完全に入ると1得点となります。再開はスタートと同じです。
試合中断
1) 得点した時
2) 反則があった時
3) 怪我や事故があった時
4) ラインアウト(サイド・ゴールラインオーバー)
交代
得点が入った時に行います。
反則行為
1) 不正スタートをした場合(注意)
2) スティックにパックを乗せて運んだ時(注意)
3) プールの底に立ち妨害した場合(注意or退水)
4) フリーハンドでパックを扱った場合(注意or退水)
5) パックを扱っていない選手の進路を妨害した場合(注意or退水)
6) 掴む、引く、押すなど故意による妨害行為(退水)
7) 審判や相手選手への暴言、侮辱等のスポーツマンらしからぬ行為(注意or退場)
8) 暴力的行為とその他の報復的行為(退場)
罰則
1) コーション
軽度な違反、偶発的な違反には注意を与えます。
2) タイムペナルティ
重度の反則があった場合には1分か2分の退水を与えます。
3) 退場
故意に重度な違反を犯した場合には退場となり、以降の残り時間の出場は出来ません。
試合再開
1) センターパック
スタートの仕方と同様です。
2) イコールパック
反則のあった地点にパックを置き、両チーム代表の1名がシュノーケルを出した状態から再開します。ただし、サイドラインからは2m、エンドラインからは5m離します。
3) アドバンテージパック
パックの位置はイコールパックの時と同じですが、攻撃側がパックに触れた瞬間に再開となります。それまでは反則した側は3m以上離れて居なければなりません。
4) ペナルティーショット
3mのゴールエリア内で、ほぼ確実なゴールを防ぐ反則があった場合、ゴール前で2(攻)対1(守)の対戦を行います。ゴール前3mライン上にパックを置いた状態から開始(アドバンテージパックの方法に同じ)、防御側が6mのペナルティーライン外にパックを出すか、ゴールが決まるまで続けます。
※国内では、水中ホッケー用のライン(ゴールエリア、ペナルティーライン)が描かれたプールは存在しないので、既存のラインをうまく使ってルールを設定してください。
ゲームの注意点
- 無理な息こらえは体力の消耗を早め、チームプレーに大きな影響がでます。全体としての個々の呼吸のタイミングが勝敗を分ける時があるのです。(特に子どもの場合、頑張りすぎることも考えられるので、潜水時間や制限タイムを設けて指導すると良いでしょう)
- 水がクッションとなっているため、陸上のような激しいぶつかり合いによる大きな衝撃はほとんどありませんが、視界が制限されているため思わぬ接触や衝突があり、また故意でなくてもフィンで蹴られることも多々あります。
お知らせ
日本水中スポーツ連盟では、水中ホッケー普及にあたり、普及委員会の設立後、国内ルールの作成、用具の販売、レンタル、普及講習会の企画、指導者・審判員の養成などの課題を掲げ準備しております。
この案内に関しましては、連盟WEBサイトにて随時案内をしていく予定ですので、しばらくおまちください。